【テンプレート付き】プレスリリースの書き方|例文と記者に選ばれる構成を解説

プレスリリースは、構成と書き方を押さえるだけで掲載率が大きく変わります。正しい型を理解せずに作成すると、内容が伝わらず、記者に読まれないまま終わるケースも少なくありません。

「何を書けばいいのか分からない」「出しても反応がない」と感じている場合、多くは書き方ではなく設計に原因があります。特にタイトルやリードで要点が伝わらないと、その時点で読み飛ばされる可能性が高くなります。

この記事では、プレスリリースの基本構成から、タイトル・リード・本文の具体的な書き方、記者に選ばれる判断基準まで分かりやすく解説していきます。

プレスリリースの基本構成とテンプレート

プレスリリースは、書き方よりも先に「構成」を押さえることが重要です。実務では、タイトル・リード・本文・会社概要・問い合わせ先の5つに分けて整理するのが基本です。ここでは、プレスリリースの基本構成とテンプレートについて解説します。

プレスリリースの基本構成(5つの要素)

プレスリリースは、5つの要素で構成されます。結論から重要な情報を伝え、その後に詳細を補足する流れにすることで、短時間でも内容が理解されやすくなります。基本構成は以下の通りです。

・タイトル:何のニュースかを30文字前後で伝える
・リード文:全体の要点を3〜4行で要約する
・本文:背景・詳細・特長を具体的に説明する
・会社概要:企業情報を簡潔にまとめる
・問い合わせ先:取材や連絡に必要な情報を記載する

この5つが揃っていないと、情報として不十分と判断される可能性があります。まずは役割を理解し、どこに何を書くのかを整理することが重要です。

すぐ使えるプレスリリースのテンプレート

プレスリリースは、構成を理解していても、実際に文章に落とし込む段階で手が止まりやすくなります。どこに何を書くべきかが曖昧だと、情報が整理されず読みづらくなるためです。まずは以下のテンプレートをもとに、全体の流れと構成の感覚を掴みましょう。

まずはテンプレートに沿って、タイトル・リード文・本文の順で情報を整理していきます。重要なのは、最初に5W1Hを整理し、それぞれを該当箇所に当てはめることです。

特にタイトルとリード文で要点が伝わらない場合、その時点で読み飛ばされる可能性が高くなります。まずは全体像を一度埋め、その後に表現や順番を調整していく流れで進めると、構成が崩れにくくなります。

各パーツ別|プレスリリースの書き方と例文

構成を整えるだけでも読みやすさは大きく変わりますが、それだけでは記者に選ばれるプレスリリースにはなりません。どの要素で何を伝えるかが曖昧なままだと、要点が伝わらず読み飛ばされる可能性があります。

ここでは、タイトル・リード文・本文といった各パーツごとに、具体的な書き方と例文を解説します。

タイトルの書き方と例文

タイトルで「何のニュースか」が伝わらない場合、その時点で読まれません。記者はすべての記事を読むわけではなく、タイトルで取捨選択しています。重要なのは「誰が・何をしたか」を一目で分かる形にすることです。抽象的な表現やキャッチコピーのような言い回しは避け、事実ベースでまとめる必要があります。

文字数は20〜30文字を目安にし、不要な修飾は削ります。長すぎると要点がぼやけ、短すぎると情報不足と判断されるため、この範囲に収めるのが基本です。

【タイトル例】
≪悪い例≫業務効率を劇的に改善する新サービスを開始
≪良い例≫中小企業向け経費精算ツールを提供開始

≪悪い例≫話題必至の大型イベントを開催
≪良い例≫2025年5月に渋谷でフードフェスを開催

リード文の書き方と例文 

リード文では「何の発表か」と「なぜ今なのか」を最初に伝えます。ここで要点が分からない場合、本文はほとんど読まれません。タイトルで興味を持たれても、リードで離脱されるケースが多く見られます。書き方はシンプルで、5W1Hをもとに情報を整理します。

誰が・何を・いつから・どこで・なぜ行うのかを明確にすると、短い文章でも内容が伝わりやすくなります。特に「なぜ行うのか」の部分が重要です。背景や課題がない場合、単なる宣伝と判断されやすく、記事化されにくくなります。

数値や実績を入れると、情報の具体性が上がります。文字数は200〜300文字が目安です。

【リード文の例】
≪悪い例≫
株式会社〇〇は、新たに経費精算ツールをリリースしました。業務効率化を目的としたサービスで、多くの企業にご利用いただけます。

≪良い例≫
株式会社〇〇は、2025年4月より中小企業向けの経費精算ツールを提供開始します。紙ベースでの管理に課題を抱える企業に向け、入力作業や承認フローを効率化し、業務時間を約50%削減できる仕組みを提供します。導入企業はすでに100社を超えており、バックオフィス業務の負担軽減に寄与しています。

本文の書き方(背景・詳細・特長)

本文では、リード文で伝えた内容を「なぜ行うのか」「具体的に何をするのか」「どこが強みなのか」の順で補足します。結論や要点を先に示し、その後に理由や詳細を積み上げる流れにすることで、読みやすさが大きく変わります。

構成は「背景→詳細→特長」の順で整理すると分かりやすくなります。背景では課題や市場状況を示し、詳細で内容を説明し、特長で他社との違いを明確にします。順番が崩れると、何を伝えたいのか分かりにくくなります。

特に注意すべきなのは、企業目線の説明になりすぎる点です。自社の強みを並べるだけではなく、読者や市場にとってどのような価値があるのかまで落とし込む必要があります。

【本文の例】
≪悪い例≫
株式会社〇〇は、中小企業向けの経費精算ツールを提供開始しました。本サービスは業務効率化を目的としており、多くの企業に活用いただけます。

≪良い例≫
従来の経費精算では、紙の申請書をもとに上長が承認し、経理部門が手入力で処理する流れが一般的でした。この工程では、申請から精算完了までに平均で3〜5営業日かかるケースも見られます。今回提供するツールでは、スマートフォンからの申請と自動仕訳機能により、承認から処理までを一元化します。これにより、申請から精算までの時間を最短で当日中に短縮できる点が特長です。

画像・ビジュアルの使い方

画像は、文章だけでは伝わりにくい内容を補うために使います。見た目を整える目的ではなく、内容理解を助ける素材として用意することが重要です。プレスリリースでは、記者が記事化する際に画像をそのまま使用するケースが多く、内容が一目で分かる画像があると記事として扱いやすくなります。

適しているのは、サービスの画面や利用シーンが分かる素材です。ツールであれば操作画面、イベントであれば会場イメージなど、情報と紐づく画像を用意します。一方で、フリー素材やイメージ写真だけでは内容が伝わりません。情報と関係のない画像は評価につながらないため注意が必要です。

読みやすい文章にする書き方

文章の読みやすさは、1文の長さと改行で大きく変わります。長い文章や改行の少ない構成は、それだけで読まれにくくなります。1文は50〜70文字以内が目安です。情報が多い場合は無理に詰め込まず、文を分けることで伝わりやすくなります。

段落は2〜3文ごとに区切り、適度に改行を入れます。スマートフォンで読むケースが多いため、画面上での見え方を意識することが重要です。また、専門用語や社内用語はそのまま使わず、誰でも理解できる言葉に置き換えます。読み手が理解できない場合、その時点で離脱される可能性があります。

【文章の例】
≪悪い例≫
本サービスは経費精算業務における申請・承認・仕訳処理を一元管理できるクラウドシステムであり、従来の紙ベースやExcelによる運用において発生していた入力ミスや確認工数の増加といった課題を解消することを目的として開発されました。

≪良い例≫
本サービスは、経費精算業務を一元管理できるクラウドシステムです。申請・承認・仕訳処理をまとめて管理できます。従来の紙やExcel運用で発生していた入力ミスや確認工数の増加といった課題を解消します。

プレスリリースでよくある失敗と注意点

ここまで記事の書き方について解説してきましたが、プレスリリースでは、以下のような内容に注意が必要です。

  • データや具体的な根拠は別の資料を用意する

  • 記載内容に関する事実確認

  • 問い合わせ先の記載

各注意点の詳細について、解説していきます。

データや具体的な根拠は別の資料を用意する

記事に関するデータが複数ある場合は、別に添付しましょう。記事の中で全て解説しようとすると、文章が長くなりすぎてしまいます。

必要であるかどうかは、記者が判断するため記事とは別に添付しましょう。どうしても記事の中で紹介したい場合は、文字ではなくグラフや絵にすることで見やすくなります。

記載内容に関する事実確認

プレスリリースは、団体や企業の公式文書となるため、正確さが求められます。
データを引用するような場合は、信用できる公的機関が公表したものであるか等の事実確認も必ず行いましょう。

例えば自社調査のデータでも、母数が100人のものは客観性に欠けてしまう可能性があります。また、絶対に正しくないとは限りませんが、個人ブログなどで記載されているようなデータを参考にするのは避けましょう。
もし、専門性や客観性を満たすデータがない場合は、調査機関の利用もおすすめです。

プレスリリースの中でも、市場調査を活用した「調査リリース」という手法もあるので、気になる方はぜひこちらの記事をご参照ください。
⇒「調査リリース」って何?効果的なメリットや活用方法をまるっと解説!

問い合わせ先の記載

記事の詳細について調べるために、記者が発信元に連絡するため、問い合わせ先も必ず明記しましょう。メディアで掲載された後に関しても、問い合わせ先がなければ新たな顧客獲得のチャンスを逃してしまいかねません。

記載するのは、記事の一番下が一般的です。アプリなどの紹介では、本文の中で別で紹介しても問題ありません。

プレスリリースを上手く書くための改善方法

ここまでプレスリリースの書き方について解説してきましたが、どうしても文章を書くのが苦手という人もいるでしょう。また、書けたとしても全体の装飾や入稿管理までこなすのは大変です。このような場合は、以下のような方法も検討してみましょう。

  • プレスリリースの書き方に関するセミナーへの参加

  • プレスリリース代行を依頼する

2つの対処方法について、解説していきます。

プレスリリースの書き方に関するセミナーへの参加

プレスリリースに関するセミナーは全国で開催されています。2024年6月時点でリサーチした結果、以下のようなセミナーがありました。

  • 新人広報担当者向け|プレスリリースの基本やポイントに関するセミナー

  • 企業広報やニュース発信に関する文章術セミナー

  • メディアの目に留まるプレスリリースセミナー

プレスリリースに特化したものである必要はありません。上手な記事の書き方はある程度共通しているため、文章力を高められます。無料で参加できるものも多くあるため、積極的に参加してみましょう。

プレスリリース代行を依頼する

最も効率よくプレスリリースを配信できるのが「代行会社への依頼」です。依頼先にもよりますが、以下のような業務を外注できます。

記事執筆では、1記事辺り5万円が相場です。作業の一部のみを依頼することも可能ですので、人が足りていないような人も依頼を検討してみてください。プレスリリース代行については、別記事で詳しく解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。
⇒プレスリリース代行の費用相場は?外注する流れや注意点を解説

記者目線でチェックするプレスリリースの判断基準→新規追加

プレスリリースは、書き方よりも「掲載する価値があるか」で判断されます。内容が良くても、ニュース性や根拠が弱い場合は記事化されません。記者は短時間で複数のリリースを見比べ、「取り上げる理由があるか」を基準に判断しています。ここでは、掲載につながるかを判断するための基準を解説します。

ニュース性があるか

ニュースとして扱われるには、「なぜ今発信するのか」が明確である必要があります。単なるサービス紹介ではなく、時期や背景と結びついているかが判断ポイントです。たとえば、機能追加でも「インボイス制度対応」や「年度替わりの業務見直し」と結びつけるだけで意味が変わります。

イベントであれば「ゴールデンウィーク」や「夏休み」と絡めることで、扱われやすくなるでしょう。時期・社会背景・課題のいずれかと関連づけて説明できているかを確認します。ここが曖昧な場合、単なる告知と見なされる可能性が高くなります。

誰にとって価値のある情報か明確か

プレスリリースは、対象が曖昧なままだと記事として扱いにくくなります。誰にとって意味がある情報なのかが判断基準になります。重要なのは、対象読者を具体的に絞る点です。業界や企業規模、利用シーンまで想定できているかで伝わり方は大きく変わります。

たとえば「多くの企業に利用可能」と書くよりも、「経理担当が1人の中小企業向け」と示した方が価値が伝わりやすくなります。対象とメリットが結びついているかを見直し、誰の課題を解決する情報なのかを明確にすることが重要です。

数字や客観的な根拠が含まれているか

主観的な表現だけでは、情報としての信頼性は高まりません。どれだけ良い内容でも、根拠がなければ記事化されにくくなります。導入実績や効果、利用者数など、具体的な数値を入れることが重要です。

比較データや第三者の調査結果があれば、さらに信頼性は上がります。たとえば「業務効率が向上」と書くよりも、「作業時間を約50%削減」と示した方が判断しやすくなります。数値で説明できているか、客観的な根拠があるかを確認しましょう。

タイトルとリードで内容が伝わるか

タイトルとリードで要点が伝わらない場合、その時点で読み飛ばされる可能性が高くなります。ここで「誰が何をしたのか」が理解できないと、本文まで進みません。判断の目安としては、タイトルとリードだけを読んだ段階で「対象・内容・提供価値」が把握できる状態かどうかです。

この3点が揃っていない場合、内容がぼやけている可能性があります。たとえば「新サービスを開始」とだけ書くのではなく、「中小企業向けの経費精算ツールを提供開始」と具体化すると、誰向けの何の情報かが明確になります。

さらにリード文で「なぜ提供するのか」「どのような効果があるのか」まで補足すると、掲載判断につながりやすくなります。タイトルとリードだけで内容を説明できるかを基準に見直すことが重要です。

プレスリリースは「構成とニュース性」で掲載率が変わる

プレスリリース記事は、多くのメディアに掲載されることが第一ステップとなるため、見込顧客ではなくメディアの記者を意識して書くことが大切です。ブログ記事のように長々とした文章では最後まで読んでもらえません。

今回紹介した構成を元に、端的で分かりやすい文章を意識して執筆してみましょう。ポイントを意識するだけで記事の読みやすさが大きく変わります。どうしてもイメージできない場合は、既存の記事を読んでみるのも1つの方法です。

記事の執筆はもちろん、プレスリリース作業全般を進める余裕がなかったり、ノウハウがなく進め方が分からない場合はプレスリリース代行会社の活用もおすすめします。

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