
発信手段の多様化により、広報の届け方は以前よりも複雑になっています。そうした中で注目を集めているのが「WebPR」です。広告やプレスリリースとの違い、活用のコツが曖昧な方に向けて、基本から実践的な活用法までわかりやすく解説します。

近年、発信できるメディアやチャネルが多様化し、消費者が情報を受け取る経路もバラバラになってきました。従来の一方向的な広報手法だけでは届かない層も増え、PR戦略の難易度は確実に上がっています。
ターゲットに応じて伝え方や媒体を細かく調整する必要がある今、注目されているのが「WebPR」です。聞いたことはあっても「広告やプレスリリースとの違いや、特徴までは分からない」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、WebPRの基本やメリット・デメリット、相性の良いマーケティング戦略などをわかりやすく解説していきます。

WebPRとは、Web上のメディアやプラットフォームを通じて情報発信を行う広報手段のことです。具体的にはSNSやWebニュースサイト、オウンドメディアなどがあります。これらのメディアを活用したPRとして、多くの企業が情報発信や認知拡大で活用しています。
とはいえ、闇雲に使えば効果が出るわけではありません。ここではWebPRが注目されている背景や従来の手法との違いを踏まえながら、活用のヒントを解説します。
WebPRは、自社メディアで発信するのではなく、記事としての素材を各Webメディアに送ることから始まります。興味を持った媒体があれば、それぞれの切り口で記事化、報道される仕組みです。
ただし、広告ではないため、必ず掲載してもらえるとは限らず、報道内容を企業側で調整することはできません。取材のような形で取り上げられ、媒体の視点で構成されるため、自然な第三者発信として読者に届きやすい点が特徴です。
近年、消費者は広告を敬遠しがちで、自分の関心に合う情報だけを選んで受け取る傾向が強まっています。さらに、情報の信頼性を重視する傾向が強まっており、第三者の声や実体験の内容が読まれやすい傾向です。
この傾向を受けて、メディア側も速報性よりも共感や拡散性を重視する記事作りへとシフトしています。こうした流れの中で、第三者を介した自然な発信で信頼を得やすく拡散されやすい仕組みを持つWebPRが注目されています。
WebPRでは、ユーザー視点に立った切り口を意識することで、さらに広報効果を高められます。
企業の情報発信には、広告やプレスリリースといった手法も使われています。どちらも優れたPR・広報手段で、広告は内容や掲載先を自由にコントロールできる反面、宣伝色が強く消費者に敬遠されがちです。
一方、プレスリリースは第三者であるメディアを通じて情報が広がるという点ではWebPRと同じ仕組みといえます。ただしWebPRは、その配信先がWebメディアに特化しており、検索流入やSNSでの拡散も視野に入れながら設計されるため、オンライン上での認知獲得に強みがあります。
どれか1つを選べばいいという話ではなく、それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。
関連記事:メリットの多いプレスリリースとは?広告との違いや魅力的な書き方を解説

情報発信には、広告やオウンドメディア運用などさまざまな手法があり、それぞれに異なる特徴と役割があります。WebPRを効果的に活用するには、そのメリットについて正しく理解しておくことが重要です。
ここでは、共感性・ターゲット精度・SEO効果といったWebPRのメリットを解説します。
WebPRでは、取材形式や体験ベースの記事として掲載されるケースが多く、第三者の語り口でストーリーを展開できることが特徴です。広告やオウンドメディアと異なり、あくまで”報道”や”記事”として読まれるため、自己主張感が抑えられ、自然と共感を誘いやすくなります。
企業視点の情報でも実際の背景や課題、想いを物語として伝えることで、読者の共感や信頼を得やすいのがWebPRのメリットといえるでしょう。
WebPRは、専門性の高いWebメディアや業界特化型のニュースサイトに情報を掲載できるため、マス広告では届きにくい層にピンポイントでアプローチできます。読者の興味・関心が明確な媒体を選べるため、関心の深いターゲットにしっかり刺さる発信が可能です。
媒体ごとに読者層や記事の構成方針が異なるため、同じテーマでも訴求のされ方が変わり、自然と届き方にも違いが出るのがWebPRの強みです。ニッチなテーマほどWebPRの効果が発揮されやすくなります。
オウンドメディアなどの記事もSEO対策として一定の効果はありますが、自社ドメイン内で完結するため、評価の広がりには限界があります。一方で、WebPRは外部の第三者メディアに掲載されることで、被リンク効果やドメイン評価の高さを活かした流入が期待できます。
特に信頼性の高いWebニュースサイトや業界系メディアからの掲載は、検索エンジンからの評価にも好影響を与えやすく、長期的な検索流入につながるケースも珍しくありません。

WebPRには、広告やコンテンツマーケティングにはない独自のメリットがある一方で、いくつか注意すべきデメリットも存在します。全ての場面で最適な手法ではなく、目的やリソースに応じて向き不向きが出てくるのも事実です。
ここでは、WebPRを活用するうえで事前に理解しておきたい代表的なデメリットについて解説します。
WebPRでは、企業が作成した情報や企画をWebメディアに提供し、各メディアの編集部が興味を持てば記事として掲載される仕組みです。広告とは違い、枠を購入して出稿するわけではないため、必ずしも希望通りに掲載されるとは限りません。
また、掲載されたとしても希望した切り口やタイミングで報道されないこともあります。そのため、特定の日程に確実に露出させたいキャンペーンや、伝えたい内容を細かくコントロールしたいようなケースでは、広告の方が最適といえるでしょう。
WebPRでは、ただ伝えたいことを並べただけの自己満足な記事では、各メディアに興味を持ってもらえません。「読者にとって価値がある」と感じてもらう必要があり、そのためには業界知識や読者ニーズを踏まえた情報設計が求められます。
加えて、企画構成や取材準備、写真素材の用意、媒体ごとの文体調整といった見えない工数も少なくありません。信頼性を担保しながら魅力を伝えるには、一定の専門性と経験が必要です。
関連記事:【テンプレート付き】プレスリリースの書き方や例文を紹介
WebPRは広告のようにクリック数やインプレッションといった明確な指標で効果を測定しづらい面があります。第三者メディアに掲載された記事がSNSで拡散されたり、検索経由で読まれたりする中で、どこから認知されたのかが見えにくくなるためです。
また、読んだ人がすぐに問い合わせや購入につながるとは限りません。「どのくらい認知されたか」「ブランドの印象がどう変わったか」といった間接的な効果を測るには、アンケートやブランド調査なども必要です。

WebPRの仕組みやメリット・デメリットを解説してきましたが、具体的な活用シーンがイメージできないという方もいるでしょう。ここでは、WebPRと特に相性の良い広報やマーケティングの活用シーンを目的別に紹介していきます。
共感の獲得を目的としたブランド構築型マーケティングとは、商品の機能や価格だけでなく、企業の理念や姿勢、社会との関わり方といった共感軸でファンを増やす手法です。たとえば、環境保護に対する取り組みや創業エピソード、社員の想いなどを物語として伝えることで、ブランドに対する好意や信頼を得やすくなります。
WebPRは、こうしたストーリーを第三者の視点で紹介できるため、押しつけ感なく自然に共感を呼び起こせます。企業が語るよりも、読者の心に響きやすいのが相性の良さといえるでしょう。
サービス導入や購入を検討している顧客に対しては、サービスの背景や導入事例、他社との違いを伝えることで理解を深めるコンテンツが有効です。WebPRは、こうした情報を第三者メディアの記事として客観的に発信できるため「宣伝」ではなく「参考情報」として自然に受け入れられやすいのが特徴です。
また、検索経由で比較検討中のユーザーに届きやすく、意思決定のタイミングで有効に働くのも強みです。比較や検討をサポートしたい場合は、WebPRが効果的です。
関係性重視の広報とは、商品や企業に対する一時的な注目を集めるのではなく、継続的に接点を持ち続けることで、顧客との信頼関係を築いていくアプローチです。WebPRは、企業の理念や取り組みをコンテンツとして丁寧に伝えられるため、共感や理解を深める手段として効果的です。
強く売り込まずに知ってもらいやすいため、信頼を前提とした関係づくりに向いています。また、企業視点ではなく第三者の視線での掲載により、内容への信頼感が高まり、読者との距離を縮めやすくなります。

WebPRの配信は、自社サイトでのコラム記事投稿とは進め方が異なります。特に注意したいのは、読者だけでなく「第三者メディアが取り上げたくなる構成」に仕上げる意識です。
思いつきで進めてもうまくいかないケースが多いため、準備から公開までの流れを押さえておくことが大切です。ここでは、WebPRを効果的に届けるための基本的な進め方と注意点を解説します。
WebPRで取り上げてもらうには、まず「何を発信するか」を明確にすることから始めていきます。商品やサービスの情報だけでなく、背景にあるストーリーや企業の姿勢なども踏まえて、各メディアがニュースとして取り上げたくなるような内容を意識しましょう。
具体的には、新サービスの誕生経緯、ユーザーの声、地域との関わりなどは題材として扱われやすい傾向があります。広報担当だけでなく、開発部門や営業部門も巻き込みながら「なぜ今これを伝えるのか」を自問しながら情報を整理してみましょう。
広告のように、商品をただ一方的にアピールするような内容は避けましょう。
一度に詰め込み過ぎず、1テーマ1メッセージに絞ることで内容に芯が生まれます。読者が「おっ」と思える切り口を探すことが良質なWebPR素材づくりの第一歩です。
発信する内容が決まったら、それをどこに届けるかを考えます。WebPRは「誰に読まれるか」で効果が大きく変わるため、掲載先の選定は特に重要です。まずは、ターゲット読者が日常的にみるメディアやジャンルを絞り込みます。
たとえば、BtoBの話題なら業界専門メディアやビジネス系ニュースサイト、地域密着の話題なら地元メディアやローカルWebメディアが最適です。さらに、自社と相性の良い切り口で記事掲載があるかどうかを事前にチェックすると、採用率が高まります。
配信代行サービスを活用する場合も、ただ一括送信するのではなく、掲載実績やジャンル傾向を見ながら、狙いに合った配信先を選ぶことが成功のポイントです。
配信先やテーマが決まったら、原稿の作成に入ります。WebPRでは、企業が一方的に伝えたいことを書くのではなく「第三者が記事として扱いたくなる構成」が求められます。
導入では、背景や課題を示し、その後に取り組み内容や商品の特徴、最後に期待される効果や今後への展望へとつなげるとストーリーに説得力がでます。また、誤解を招くような表現や主観的過ぎる言い回しは避けるようにしましょう。
メディアがそのまま使いやすいよう、見出しや改行、要点の整理も重要です。プレスリリース記事は、基本的なポイントが同じであるため、具体的なイメージが湧かない場合は、人気記事を参考にしてみましょう。
原稿が完成したら、そのまま送るのではなく「掲載しやすい形」に整える必要があります。WebPRでは、配信サービスや投稿フォームを通じてメディア側に記事を提案することが多く、編集者がそのまま掲載できるような体裁にしておく必要があります。
見出しや段落の構成、画像の有無、リンクの整理など、情報の見せ方が整っているかどうかも大切なポイントです。たとえば、現場写真など詳細がわかるものがあれば理解しやすくなります。
リンクは必要最低限に絞り、視聴者を混乱させないように注意しましょう。細部まで気を配ることで各メディアからの信頼も得やすくなります。
原稿と素材の準備が整ったら、配信作業へと移ります。各媒体に記事を送る場合、直接メールで送る方法もありますが配信サービスを利用して公開設定を行うのが一般的です。
配信前には全体の最終チェックを行います。タイトルの表現や画像の表示位置、リンクの動作など、プレビュー画面で確認しましょう。また、公開日時を予約設定できる場合は、各媒体の編集者がよく閲覧する時間帯に合わせると効果的です。
編集者が記事の内容に興味を持った場合、問い合わせや取材依頼の連絡が入る可能性が高いため、担当者を設けていつでもスムーズに対応できるようにしておきましょう。
関連記事:プレスリリース掲載依頼をメールで送る方法|タイトル・本文を例文付きで解説
関連記事:プレスリリースの投げ込みのやり方|記者クラブへの適切な時間と例文を紹介

WebPR用の記事を作成し、各メディアに届ける際には、配信サービスを活用するのが一般的です。配信サービスは、プレスリリースやWeb記事の原稿を登録すると、掲載するニュースサイトや記者・編集部に送信できます。
記事編集機能やカテゴリ指定、配信先の自動振り分けなどが備わっており、配信サービスによってはWeb媒体以外の新聞社や雑誌メディアにも送信可能です。ここでは、代表的な配信サービスとその特徴を紹介していきます。
PR TIMESは、月間9,000万PV超の自社サイトを基盤に、全国紙や大手ニュースサイトへ自動掲載も可能な国内最大級のPR配信サービスです。
最大の特徴は、Yahoo!ニュースや朝日新聞デジタルなど、大手メディアも含めた250以上の掲載メディアに転載されやすい仕組みが整っていることです。さらに、2万7,000人以上の記者・編集者が登録しているため、取材や記事化につながりやすいといえます。
原稿編集機能が充実しており、SNS連携なども可能であるため、拡散力と訴求力のバランスにも優れています。初めての取り組みで配信ノウハウがない場合や、記事掲載の実績を着実に積み上げたいような企業におすすめです。
PressWalkerは、KADOKAWAグループが運営するプレスリリース配信サービスです。基本機能は、法人であれば登録料・月額費用ともに無料で利用可能です。有料プランになると効果測定や編集者サポートなどの機能も利用できます。
最大の特徴は、配信されたリリースがKADOKAWA系の5つのメディア(月額合計4憶PV)に転載され、選定された内容は編集部によって記事化されることです。
初期コストを抑えつつも、生活・エンタメ領域でメディア掲載の実績を作りたい企業におすすめです。
ドリームニュースは、配信回数無制限の定額制を採用した、業界特化・コスパの良さが魅力のプレスリリース配信サービスです。月額15,000円(30日間)で何度でも配信可能で、初期費用や年会費も不要です。
最大の強みは、全国7,000以上のWeb・新聞・雑誌・テレビなどの媒体リストに対応し、原稿内容に応じて最適なメディアに自動配信できる仕組みです。さらに、11種類のリリースレイアウトや動画・資料の添付機能が付いています。
配信後は、閲覧数や掲載実績をマイページ上で即時確認できるなど、効果測定の仕組みも整っています。コストを抑えながら多ジャンルに広くリーチしたい企業や、頻度を高めて配信を行う予定の企業に最適です。
ツナググは、事前登録不要で毎月5本まで無料で配信できる手軽なプレスリリース配信サービスです。Webフォームに情報を入力するだけで、誰でもすぐに利用可能です。
最大の特徴は、無料で配信できる範囲の広さと、1本2,000円という安さで追加配信が可能であるコスパ重視の設計にあります。さらにオプションでSNS拡散(X・Facebook)にも対応しており、短時間での拡散も狙えます。
記事の見やすさや配信の手軽さにも配慮されており、画像挿入や表示品質は有料サイトに劣らない設計です。予算をかけずにまず配信を試してみたい方や、SNSで認知拡大を狙いたい方におすすめです。

WebPRとは、広告とは異なる形で企業の姿勢や話題を第三者のWebメディアを通じて届ける広報手法です。認知拡大や信頼構築などの効果が期待でき、企業のブランディングにもつながるため、情報発信を強化したい企業におすすめです。
とはいえ、初めての取り組みで配信ノウハウがなかったり、リソースが足りずに理想の配信ができていなかったりする企業は少なくありません。既に取り組んでいても、思ったほどの反響が得られていないというケースもあるでしょう。
「PRIZMA」は広報・PR活動を一貫して支援するエージェンシーです。独自リサーチを起点とした戦略設計と大手メディアに届く記事制作のノウハウを武器に、配信実績2,500件超・平均掲載数40媒体以上を実現しています。
専属ディレクターが企業の課題を丁寧にヒアリングし、目的に応じたプロフェッショナルチームを編成。質の高い情報発信を通じて、認知拡大とブランド価値の向上をサポートします。一部作業だけの依頼にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
・PRIZMA:公式ホームページ
・PRIZMA:お問い合わせ、無料相談
・PRIZMA:資料ダウンロード
お問い合わせはこちら
資料ダウンロードはこちら

PRIZMA|調査リリース
圧倒的な拡散力で差をつけるプレスリリースサービス

LLMOデータ戦略ラボ
検索からAI回答へ ― 情報接触の新しい入口

PRIZMA|ホワイトペーパー
調査コンテンツを活用して事業のマーケティングを加速させる
関連サービス一覧に戻る
ご不明な点はどうぞお気軽にお問い合わせください。
専任のスタッフがご説明いたします。
ご不明な点はどうぞお気軽にお問い合わせください。専任のスタッフがご説明いたします。
平日 9:30~18:30